ゼニアの「トロフェオ600」は、その名が示す通り、「トロフェオ」をベースに生まれたレーベルです。では、600というのは何を示している数字なのでしょうか。
実は、この数字は、混紡されているシルク(絹)の細さを示しています。
シルク(絹)糸の細さを示す数字には、いくつか種類があります。その中でも代表的なものが「番手」です。「番手」は、羊毛の糸の細さを示すときにも使われる単位で、1キログラムの原毛から、何キロメートルの糸が作れるかを表す数字です。たとえば、ゼニアの2013年の秋冬トロフェオには、縦糸に118番手の双糸が使用されています。つまり、1キログラムから118キロメートルの長さが作れる細さの糸を使って織っている、ということになります(番手についてくわしくはトロフェオのページでも説明しています)。
シルク(絹)の場合は、「原毛」はありません。しかし、考え方としてはウールの場合と同じで、「1キログラムあたり何キロメートルの糸になるか」を示します。つまり、トロフェオ600には、600番手、1キログラムあたり600キロメートル長さになるシルク(絹)糸を使用している、ということになります。
ということは、トロフェオ600に混紡されているシルク(絹)糸は、トロフェオに使用されているウールの細い方の糸より、5倍近く細い糸を使用している、ということになります。
シルク(絹)は、繭から取り出した時点ではなんと約9000番手に相当するほど細い繊維です。これだけ細いと、このままでは生地に織り上げることはできません。ですから、この細い繊維を何本も撚り合わせて、トロフェオ600の場合は600番手の太さにするわけです。
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