ゼニアの生地「トロフェオミルド」とは

ゼニアの「トロフェオミルド」は、2014年の秋冬から誕生したレーベルです。ベースとなっているのは、その名のとおり「トロフェオ」。ゼニアの中でも特に繊細な、平均直径約16ミクロンという細い原毛を使用して作られたレーベルです(トロフェオについて詳しくはこちら

では、ゼニアのトロフェオミルドの「ミルド」とは何を意味しているのでしょうか。これは、「ミルド加工」という加工をしたことを示しています。

ではここで、ミルド加工とはどのようなものかを説明しましょう。
ミルド加工というのは、織り上がった生地を一度湿らせ、湿った状態のままで生地を叩いたり、揉んだりして毛羽立たせることを言います。
では、なぜ、生地は湿った状態で揉んだり叩いたりすると毛羽立つのでしょうか?

トロフェオミルド 生地羊毛の表面には、細かいうろこ状の構造になっています。シャンプーのコマーシャルなどで、キューティクルという言葉を聞いたことはありませんか?あれと同じものが、羊毛にもあると考えてください。この構造を、羊毛の場合はスケールと呼びます。

スケールは、毛根から毛先にむかってできます。ですから、羊毛は、毛根から毛先に向かってなでると滑らかなのですが、毛先から毛根に向かってなでると、わずかに引っかかる(抵抗がある)感じがします。

このスケールがあるため、湿らせた状態でウールを揉んだり叩いたりすると、繊維が絡み合い、毛羽立ち、全体的に縮んでいきます。起毛した生地の毛羽を揃えれば、ミルド加工の完成、というわけです。

ミルド加工をほどこした生地は、表面が毛羽立っているため、そうでない生地に比べると、より多くの空気を表面に蓄えることができます。空気には熱を逃がしにくい性質がありますから、ミルド加工を施した生地は、保温性が高くなります。また、見た目にも暖かみを感じるため、秋冬にぴったりの素材となるのです。
2013年の秋冬に、ゼニアは、トロフェオミルドの元になっているトロフェオをリニューアルしました。具体的には、使用する原毛の細さを、平均直径17ミクロンから16ミクロンにグレードアップ。目付け(生地1メートルあたりの重さ)も軽くなり、2013年のリニューアル前は約260グラムだったゼニアのトロフェオの目付けは、2013年になると、230〜240グラムにまで軽量化されています。

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